私は幼い頃から字を書くことが大好きで「いつかまた書道を習いたい!」という夢をずっと持ち続けていました。そんな中、筆跡心理研究家でもある書学博士石﨑白龍先生との奇跡的な出逢いにより、書道に加え独自の文字改善トレーニング法を直接学ぶことに。学んでいくにつれ、文字は書く人の心を映し出す鏡であり、文字を改善することで人生が豊かになっていくことを確信しました。そして、そんな文字のパワーを世の中に伝えていきたいと思うように…。しかし、足に障害がある母と病気を長年患っていた父の介護に関わっていたので、月に1回東京へ白龍先生のもとへ学びにいくことが精一杯でした。
父の体調が年々悪くなる一方、息子のクラブチームでは大役をまかされ、不安と緊張の壮絶な日々が続きます。しかし、なんとか力を振り絞り父を自宅で看取ることができ、その数ヵ月後の大役も無事に終えることができました。しかし、長年の肩の荷がようやく降り、力が抜けたと同時に、なぜか今まで感じたことのない感情が噴き出してきたのです。
裕福とはいえない家庭で苦労が多く、幼い頃は寝たきりの祖母を母と介護、そのあとは祖父の介護、そして大人になった私は足が不自由な母をサポートしながら父の介護。悔いのないようにいつも一生懸命家族のために生きてきた。家の外でも自分より他人のために生きることが生きがいとなっていた。そんな私が生まれて初めて解放感を味わうにつれ、幼い頃から閉じ込めていた自分の想いが次から次へと涙とともにあふれてきました。本当はつらかった…投げ出して自由になりたかった…お友達のように遊びたかった…それは今までにない心の底からの叫びのように聞こえ、私を苦しめたのです。
「私はいったい何のために生きてきたのだろう?」
幼い頃から何度も自分に問いかけて答えを探しては、両親を幸せにすることが私の役目だと言い聞かせ頑張ってきた。
「でも今のままでいいの?このままでは自分を生きたことにならないんじゃないの?もう充分頑張ってきたよ!これからはありのままの自分を生きていこうよ!」
そう思った私は、本来の自分はどういう人間で、何が好きでなにが嫌なのか、出てきた感情の一つひとつを深ぼりしながら自分を見つめ、受け止めること一年。その過程の中で自分はHSP気質(生まれつき感受性が強く人一倍敏感な気質)であることがわかったのです。だからなのか!と、点と点がつながり目の前が明るくなった瞬間でした。
「繊細で敏感な私を活かせばいいんだ!私にはさまざまな経験と豊かな感性と大好きな書道がある。書道を通して社会貢献できるかもしれない!」
ありのままの自分を受け入れ、自分が好きになっていく出発点となりました。
そして父の死からちょうど2年経った2021年4月。こんな時代だからこそ、心を豊かに楽しく生きていくための書道教室【メンタルアップなおみ書道教室】を開くことができました。本来の私を最大限に活かすために育んでくれた環境、すべての出来事、“最幸”の出逢いに心から感謝の気持ちでいっぱいです。
そして今、生徒さんを通じて自分を生きる喜びや生きがい、かけがえのないギフトをたくさんいただくようになりました。人生は良くなるために導かれていることを実感しています。心豊かに自分らしく輝ける人生のお手伝いができることが本当に幸せです。ご縁ある方との素敵な出逢いをお待ちしています。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。